ライフエンジニア日記

切り絵図案とそのメイキング【テーマ:雨】

はじめまして、古河素複(ふるかわもとふく)といいます。
80枚綴りA5ノートの日記が2年半で25冊目の人です。この記事を書いている間に26冊目に入りました。

今月のライフエンジンメディアのお題は「雨」です。
そこで雨から着想した切り絵の図案と、そのメイキングを投稿します。よろしくお願いします。

あだなを考えてみて欲しい

完成した図案を載せる前に、一つだけ。
こちらの図案のテーマは雨で、モチーフは梅雨ですが、これのあだなを考えてみて下さい。
図案を描いたのは僕ですし、テーマやモチーフも僕の中にありますが、図案を見てあなたが抱いた印象はあなただけのものです。それをあだなという形にしてみて欲しいと思います。

今回の完成品

作品名「つゆ」

こちらの作品名は「つゆ」です。うめ、雨なので、梅雨ですね。そのままです。

デザイン概要

全体的なデザインでこだわったところは2点あります。

1点目は「雨はできるだけシンプルに」です。
元々画数の少ない漢字なので、極端なデフォルメはしやすいのですが、今回は原型をとどめてあります。
外形としては卵のような丸みを、中の5~8画目の点々は規則正しくデザイン性を高く、といったことを意識しました。

2点目は「密と疎のバランスは、中央から疎→密→疎となるように」です。
中央の「うめ」は疎、外側の「雨」も疎、中間は密になるように白黒詰めて、と設計しました。ウソです。成行きです。実は途中で中央がとても密になってしまい、その時に改めてバランスを意識しました。最初からの設計はしていません。

図案としての利用について

  • 個人で保存、印刷、切り絵を切り出すこと、全て大丈夫です
    • 商用や商用に分類されそうなときはご相談ください
  • 自作発言、再配布はおやめください
  • できあがった切り絵の写真などを他人に見せるとき、可能な限りこのページへのリンクを貼ってください
  • この図案を改変したものを他人に見せるときも「この記事のこれを改変した」ことを可能な限り明記してください
    • 改変したものを公開、配布すること自体は問題ありません。むしろ広がれ切り絵の輪
  • その他、質問などありましたらコメントなどで古河へご連絡ください

メイキング

作成に使用したアプリはアイビスペイントXです。定規が豊富で、重宝しています。
このアプリを10インチのAndroidタブレットで使ってデザインしていきます。

0. とりあえず書いてみる

回転対称定規を分割数8に設定し、おもむろに「雨」と書きます。だだくさで何の問題もありません。
今回は一度書いて満足できたので、それを参考に本書きしていきます。

ここでのポイントは、悩まないことです。
分割数は8かな?6かな?5とかも良いかもな?雨はどう書こう?中央寄り?外側寄り?縦長に?それとも横長?
これらは書いてから考えるものです。
とりあえず勘で分割数を決める。とりあえず雨って書いてみる。それから分割数を調節したり、雨の書く位置をずらしたりします。今回はしませんでしたが。

案ずるより産むが易し。特にデジタルでは後からの調整も簡単です。書く前に悩むより書いてから悩みましょう。未来の僕、君に言っているんだよ。

アナログの場合は、後からの調整は難しいですが、人間の視野はディスプレイ1つ以上あります。
よって複数の紙に描いて横に並べて見比べるということが簡単にできます。この長所を利用しましょう。
デジタルだとどうしても画面の制限がありますが、床に紙を並べれば比較が容易です。

1. 「雨」を太字で描く

分割数を8のまま変更せず、雨を0でなんとなく書いたあたりに描いていきます。
最後に黒で塗り潰して太字にするので、今は白抜き文字として描きます。

2. 太らせたり、塗り潰しやすく修正したり

「雨」の1画目を太らせて、横の「雨」と繋がるようにしています。(水色の1)
つまり、切り絵として切るときにここは切り離さないように、という意味ですね。

水色の2では、黒で塗り潰して確認する際操作がしやすいように、元々あった交わっている線を消してあります。水色の3は太らせて、かつ塗り潰しやすいようにしています。内側へ大きく膨らませたのがわかります。

この辺りから適宜塗り潰しツール(バケツ)で黒くして確認しています。
アイビスペイントの仕様上、「戻る」操作で取り消された動作は動画として残らないので、この記事に一時的な塗り潰された画像はありません。確認自体は頻繁に行なっています。

3. かたさが違う線を入れる

外周の「雨」が描けたので、内側へ向かっていきます。
「雨」は直線でこそないものの、傾きが穏やかなゆるいカーブだったので、そろそろ真っ直ぐでカクカクか、ぐりっと曲がる曲線を描きたいです。ので後者を描きました。

言うなれば微分してゼロか、逆に大きい線を描きたいという感じです。切片だらけも好きですね。
今回はぐりっと勢いよく曲っているので、もはや半円ですが。

これ半円を重ねていけば水の波紋っぽくなるのでは、と思いつき重ねていったのがこちらです。

ここは塗り潰しツールで細かくタップしていくのが確実に面倒だったので、すでに黒く塗ってあります。
白黒の縞々でなく、全て白抜きでもデザインとしてはアリですが、切り絵にするとき脆くて切りにくそうなので縞々になりました。現時点で一番内側の線は最初もっと細かったのですが、切るときに泣くだろうなと予感がしたので太くしてあります。この辺りは切る側の都合ですね。

余談ですがアイビスペイントXのソフトペンの太さは、切り絵入門者の観点からすると、3pxの線を切り抜くのが限界だと感じます。1.5pxの線は「それに沿って切る」ならともかく「その1.5pxを残して切る」は難しかったです。切り絵上級者の方ならできるかもしれませんが、僕と同じ入門者の方は「切り残すなら3pxより太い線」がおすすめです。

4. 梅を描く

中央部分を描いていきます。今回は「梅雨」にしたかったので「梅」と描くことにしました。
分割数が8のままだと文字が潰れそうだったので、半分の4分割に変更しました。
また、線のかたさはかたく、尖っていて、三角形でできているような文字にします。

お分かりでしょうか。混み合っています。
「梅」と「波紋」の白黒バランスが似ているのもあり、お互いを台無しにしています。
ここで「雨」まで黒くしてしまったらもうてんやわんやになります。

これはいけません。「梅」を漢字で書くのは諦めましょう。
最も中央の部分、木偏の1画目を四角く重ねるのは気に入ったのですが、残念です。

5. 漢字が密でダメなら、ひらがなで疎にすれば

ひらがな「うめ」になりました。
この時点で「め」は黒く塗ってありますが、4分割のままにしたのがよかったのか、視認しやすいです。
8分割に戻していたらまた満員電車になるところでした、危ない危ない。

そして最後に「う」の1画目をどうするかに少し悩みました。
点として独立させると切ったときバラバラになってしまうし、かといって中央に黒丸を1つ、というのは味気ない。あとその場合も1画目と2画目が離れてしまう。

と描きながら戻してを繰り返した結果がこちらです。

このままだと小さくて見えないので、拡大したものがこちらです。

そうです。手裏剣です。四方手裏剣です。
本当は真ん中に白く穴を空ければよりそれっぽいのですが、そんな細かな細工は切り絵入門者の僕にはできないので見送りました。
実は「め」も太らせたり細くしたり、他の模様と繋がるところを試行錯誤しましたが、「戻る」を多用した結果一切動画として残っていません。残念。

6. 完成

そんなこんなで完成です。お疲れさまでした。

あだな、思いつきましたか?

この図案の完成までを共に追いましたが、いかがでしょう、あだなは思いつきましたか?
思いついた方、ぜひコメントに一言残してくださると古河がとても喜びます。あいさつも前書きも無しの「あだな!!」くらいの簡素なコメントで大丈夫です。

思いつかなかった方、ぜひ切り絵として切り出してみてください。
画面上で眺めるものと、自分の肉眼で捉えて手を動かしたものでは、言葉にできない何かが大きく異なります。
その切り絵の写真をどこかに投稿してもらえると、そしてその旨を念で送ってもらえると、古河が夢の中でお礼を伝えに行きます。

もちろん僕の中にこの図案のあだなはありますが、それを公表するつもりはありません。
なぜかというと、製作者の考えというものに、あなたの感性がひっぱられる恐れがあるからです。
また、製作者の考えこそが「唯一の絶対の正解」になってしまう可能性があり、それ以外のあだなが「不正解」になると、僕は全く面白くないからです。

それでは、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
また会える日を楽しみにしております。

ABOUT ME
古河素複
ライフエンジンに2020年8月から参加しています、古河素複です。ふるかわもとふくと読みます。 ○○をよくやっている人、と認識されるとその趣味などに飽きる特性を備えています。よって投稿するジャンルも様々ですが、よろしくお願いします。

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